こちらでは、国分寺御廟の特徴である自動搬送式納骨堂(室内墓地)について、日本全国の事例を要約して一般的な説明をしています。国分寺御廟に該当するものにはマークを付けたり、メモを書いたりしていますので、ご契約の目安にしてくださいませ。
自動搬送式納骨堂とは
自動搬送式納骨堂は、遺骨を参拝スペースまで自動的に運ぶシステムを備えた屋内の納骨施設です。一般的なお墓では参拝者が遺骨の安置場所に赴く必要がありますが、自動搬送式納骨堂では、専用のICカードやタッチパネルを操作することで、遺骨を収めた厨子(ずし)と呼ばれる箱がバックヤードの収蔵庫から参拝ブースまで自動で運ばれてきます。この仕組みにより、効率的かつ快適にお参りができる点が特徴です。「ビル型」や「マンション型」とも呼ばれ、都市部を中心に普及が進んでいます。
利用手順
- 施設に入り、受付でICカードをかざすかタッチパネルを操作。
- 指定された参拝ブースに移動。
- 遺骨を収めた厨子が自動でブースに運ばれ、扉が開く。
- 花やお香(常備されている場合が多い)でお参り。
- 参拝後、終了ボタンを押して厨子を収蔵庫に戻す。
仕組み
自動搬送式納骨堂のシステムは、物流倉庫で用いられる自動倉庫技術を応用しています。以下のような流れで運営されています。
- 受付と認証…参拝者が施設に到着後、専用のICカードをパネルにかざすか、タッチパネルを操作します。
- 遺骨の搬送…バックヤードにある高層の収納棚に保管された厨子が、機械制御されたスタッカークレーンによって参拝ブースまで運ばれます。
- 参拝…参拝ブースの扉が開き、厨子の前面に家名や家紋が刻まれた銘板が現れ、参拝が可能になります。施設によっては、共用の墓石が設置されている場合もあります。
- 参拝終了…参拝後、終了ボタンを押すと厨子は元の収蔵庫に戻されます。
遺骨は通常、専用の骨壺や骨袋に入れられ、厨子に収められます。収蔵庫は高層化されており、限られたスペースで多くの遺骨を保管できるため、都市部の狭い土地でも効率的に運用が可能です。
メリット
自動搬送式納骨堂には以下のようなメリットがあります。※ 対応マークは国分寺御廟の対応状況を示しています。
- アクセスの良さ…都市部の駅近に建設されることが多く、徒歩や公共交通機関で気軽にお参りが可能です。たとえば、仕事帰りに手ぶらで立ち寄れる点が好評です。対応
- 快適な環境…屋内施設のため、天候や季節に関係なく快適にお参りができます。また、清掃や管理は施設側が行うため、参拝者の負担が少ないです。対応
- 永代供養…遺骨の承継者が不在となった場合、運営主体(多くの場合は寺院)が永代供養を行ってくれる施設が一般的です。これにより、子孫に負担をかけたくない方にも選ばれています。対応 ※承継者不在後に「永代墓所みのり」へ遺骨を移し、そちらで合祀の永代供養を行ないます。
- プライバシー…参拝ブースは個室やパーテーションで区切られており、他の参拝者を気にせず静かにお参りが可能です。調査では、35.4%の利用者が「プライバシーが確保されている」点を理由に選んでいます。対応 ※参拝ブースをパーテーションで区切ったうえで音楽を流し、隣のブースの会話を聞こえにくくしています。
- 高セキュリティ…ICカードやタッチパネルによる認証システムにより、関係者以外が遺骨にアクセスすることはできません。対応
- 多機能性…施設内には法要や会食、葬儀が可能なスペースが備わっている場合が多く、供養に関する一連の流れを一箇所で完結できます。対応 ※法要や葬儀は可能なスペースをご用意しています(会食は不可)。
デメリット
一方で、以下のようなデメリットも考慮する必要があります。対応 マークは国分寺御廟の対応状況を示しています。
- 管理費の高さ…最新の機械システムを維持するため、年間管理費は一般的なお墓よりも高めで、1~2万円程度が相場です。対応 ※「年間護持費」として1万5千円を頂いています。館内の清掃や仏花の手入れなどを頻繁に行なっています。
- 機械依存…システムの故障やメンテナンス時には参拝ができない可能性があります。また、地震や火災などの災害による影響も懸念されます。対応 ※毎月第2水曜日に設備のメンテナンスを行なっています。
- 混雑の可能性…お盆や彼岸など参拝者が集中する時期には、参拝ブースが限られているため待ち時間が発生することがあります。対応 ※混雑期間には参拝時間を10~15分ほどに設定して円滑な参拝ができるよう努めています。
- 地域の偏り…都市部では普及が進んでいますが、地方ではまだ施設数が少ない地域もあります。対応 地方の墓じまいなどの付帯活動に協力しています。また、自動搬送型は小さい土地面積を効率的に使うものですから、広い墓地を確保しやすい地方でのメリットは低いです。
費用相場
自動搬送式納骨堂の費用は、以下の2つに分けられます。
- 初期費用…永代使用料や厨子、銘板の彫刻費用などを含め、50万円~150万円程度が相場です。立地や収蔵可能な遺骨数、施設の豪華さによって変動します。
- 年間管理費…施設のメンテナンスや運営に必要な費用で、1~2万円程度が一般的です。
その他の特徴
- 宗教不問…多くの施設が宗教や宗派を問わず利用可能です。ただし、合同法要は運営寺院の教義に基づいて行われる場合があります。対応 これまでお手伝いした法要では、仏教他宗旨はもとより、①宗教なし、②キリスト教、③神道などの宗旨がありました。合同法要は毎月21日頃に真言宗の教義で行なっています。
- 多様な供養方法…タッチパネルで故人の写真やメッセージを閲覧できるなど、従来のお墓にはないサービスを提供する施設もあります。対応 登録した写真をタッチパネルで閲覧したり、故人の次の周忌を確認したりできます。
- 耐震性・耐久性…物流倉庫技術を応用しているため、耐震性や耐久性に優れた施設が多く、安心して利用できます。対応
まとめ
自動搬送式納骨堂は、都市部の限られたスペースを有効活用し、利便性と快適さを追求した現代的な供養の形です。アクセスの良さや永代供養の手厚さ、プライバシーの確保といったメリットが魅力で、特に後継ぎがいない方や手軽にお参りしたい方に適しています。一方で、機械依存や管理費の高さといったデメリットも考慮し、施設の見学や契約内容の確認を事前に行うことが重要です。
ご参考までに、施設選びの際は立地やサービス内容、費用を比較し、ご自身のニーズに合った納骨堂を選ぶことをお勧めいたします。もし国分寺御廟(および大阪御廟)についてさらに詳しい情報が必要な場合はお知らせください。